そういえば(続TOKON10)

ちょっと今更ですが、TOKON10の企画で、参加メンバーのプロフィール紹介用に冊子を配布したのでした。

これです。

表紙の「NEO for TOKON10
NEOは新人賞作家でいろんなことをやろうという企画です。


以下は冊子に書かれた片理誠さんの文章。

「『NEO ─Next Entertaiment Order─』

「NEO」は、小松左京賞と日本SF新人賞出身者の中の有志による、「SFの素晴らしさをより多くの方々にアピールするため」、の集団です。現在、映画やゲーム、アニメ、コミック等々、多くの分野でSFは隆盛を極めております。しかしながら活字メディアのみに限ってみた場合、残念ながらそうとは言い切れない面があることは否めません。華やかで、鮮やかで、煌びやか。賑やかで、ド派手。それも確かにSFの魅力ですが、ジャンル全体から見ればそれらはそのポテンシャルのほんの一部分でしかありません。宇宙を根底から覆すほどの価値観の転倒、幽玄の世界にも通じる奥深い趣、人生の折々に訪れる閃光たち、酌めども尽きぬ真理の数々、そしてそこに立ち現れる未来……。私たちには想像という名の無限のフィールドがある。SFはそのステージで舞う翼です。SFにできぬことなど何一つない、と言っても過言ではありません。次なるエンターテイメントを通じて、その素晴らしさ、面白さを、もっともっとより多くの方々に知って頂くことを目指して、私たち「NEO」はこれから活動してゆこうと考えております。」

新人賞の先輩に、こういった動きがあるのは心強い限りです。


そして、その冊子の中で、書いたこと。

伊野隆之
第11回日本SF新人賞受賞
受賞作「森の言葉/森への飛翔」

既刊/刊行予定
「冷たい雨−A Grave with No Name−」(SF Japan 2010 Spring 徳間書店)
「樹環惑星−ダイビング・オパリア(「森の言葉/森への飛翔」改題)」2010年11月徳間文庫より刊行予定

ひとこと
日本SF新人賞を最高齢で受賞した伊野隆之です。
アーサー・C・クラーク氏の例を出すまでもなく、SF作家は息が長い人が多いので、(今までの遅れを取り戻すべく?)これからどんどん書いていきたいと思います。
「SF作家」という肩書きにまだ慣れてませんが、SFというフォーマットでなければ書けないことを書き、SFでなければ出会うことのできない感動を伝えていくのがSF作家としての使命だと思います。
日本SF、翻訳SFを問わず、今までSFをずっと読んできましたので、SFの伝統を踏まえた本格SF、ストロングスタイルのSFにこだわって書いて行きたいと思います。
植民星に訪れた危機をテーマにした「森の言葉/森への飛翔」は、山田正紀先生をはじめとする選考委員の皆様に高い評価をいただき、第11回日本SF新人賞を受賞させていただきました。受賞作は、「樹環惑星−ダイビング・オパリア」とタイトルを変え、さらに充実した内容となって11月に徳間書店から刊行される予定です。より多くの方に手にとっていただけるよう、徳間文庫での出版が決まりました。現在、長編第2作も鋭意進行中ですが、陽の目を見るかは第1作の反響次第。是非、よろしくお願いいたします。



そう、タイトルが決まっていたのですね。
既にゲラのチェックを終わり、今はあとがきを書いているところ。
少しずつですが、出版に向けて前に進んでいます。