YOUCHANさん個展

昨日までだったので、紹介としては役に立ちませんが、SF作家クラブの先輩であるYOUCHANさんの個展「文学山房3」に行ってきました。会場は、曙橋のそばの「ゑいじう」。
小説にインスパイア?されたイラストが展示の中心になっています。

会場と、お祝いのフラワーアレンジメント。



会場内と帰りに入手したパンフレット。


勝手な解釈かもしれませんが、作品は小説の一場面を絵にしたというより、小説全体像を把握したうえでエッセンスになるイメージをつかみ取って絵にしたように思えました。その意味で、「イラストによる書評」というのは当を得た表現のように思います。
小説は、一つの絵から発想が膨らむということがありますが、その逆のプロセスをみるようで、興味深いものでした。

ところで、唯一、2作品が取り上げられていたT.M.ディッシュ。
「アジアの岸辺」に収録されている「降りる」と「歌の翼に」が取り上げられています。現在、入手が容易なのは国書刊行会のこの2冊かと思いますが、早川で出ていた「人類皆殺し」や、サンリオの「334」、「キャンプコンセントレーション」といったヘビーな話が多い作者です。
「歌の翼に」はある種の突き抜けていくような感じが印象的で、僕自身も一番好きな作品です。その印象がイラストの中にしっかり捉えられているのに感激しました。