祝20周年

ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げから20年が経過しました。
その間、多くの宇宙観測上の成果を残してきました。撮影された写真は、それこそ息をのむように美しいものです。
一方、宇宙開発全体でいえば、GPSや衛星写真など、それこそ身近なところでの成果もある一方で、インターネットや携帯電話のような生活を変えてしまうほどのインパクトを持ったものは、必ずしも生まれていないように思います。
そういったことで、宇宙開発の意義が、改めて問い直される局面になってきているようにも思いますが、ハッブルの写真画像を見ていると、こういった世界をもっと見てみたい、いつかは行ってみたいという想いが喚起される気がします。
そして、そんな想いは、新しい物語をも喚起するのではないでしょうか。
もしかすると、僕たちはすでにハッブルの画像から発想された物語を読んでいるのかもしれません。

http://www.nasa.gov/mission_pages/hubble/science/hubble20th-img.html

科学は実利をもたらすものですが、実利だけが科学によって得られるものではありません。好奇心を刺激すること、それが、科学の持つ最大の価値なのかもしれないと、ハッブルの画像を見て思いました。